キミに伝えたい愛がある。
「りっくんのこと...嫌いだった。りっくんといると自分がどんどんダメ人間になってくような気がして辛かった。今日で高校卒業したし、私も卒業したい」


「ちー...」



泣きたいよ。


嫌われたくないよ。


でも...。



「幼なじみを卒業してもいいですか?」


「ちー...それ本気で言ってる?」



私は大きく頷いた。


りっくんは泣いているような、笑っているようなどちらともつかない顔で私を真っ直ぐ見つめた。



「じゃあ、俺もちーの幼なじみを卒業する。お互いにお互いを卒業しような」



りっくんはそう言った矢先に私の頭に手を乗せ、泣きながら呟いた。



「ちー...今までありがとう」



りっくんの手は私の頭から離れ、力なく下ろされた。


私は去っていくりっくんの背中を呆然と見つめていた。


その大きな背中が小さくなるまでずっとずっとずっと見つめていた。


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