白い便箋を太陽に翳してみれば・・
12 君の心友

side カズキ

流星がこの世を去ってから一週間が過ぎた。
花恵から電話が来た時の記憶は、正直あまり覚えていない。
でも確か俺は、自分を取り乱した気がする。
これほどまでに人の言っている意味が理解出来なかったのは初めてだった。
だって誰が想像できっかよ・・。

つい最近、アイツは花恵と一緒に俺ん家に来たばっかりなんだぞ?
それなのに数日経って花恵から電話がきて、流星が死んだって・・。
意味わかんねーよ・・。

流星に会うのがあの時で最後だったんなら、もっと沢山アイツと話しておけばよかった。
でも、そんなのは分かるはずもなく流星はこの世を去った。

せっかく花恵とまた出逢えたのに・・。
もう一度やり直すことが出来たのに・・。

俺の目からは、ただただ涙が零れ落ちてくるだけだった。
いつもやることが突然で、昔から俺は流星の驚かされてばかりだった。
だけど、今回はあまりにも残酷すぎんだろ・・。
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