【短編】STARTー恋ver.ー




それからというもの俺は、何度もあの桜の木の道へ行った。

彼女にまた、会いたくて。



あの桜を眺めていれば

あの桜の下で彼女を想っていれば

きっとまた会える。

そう思った。



俺と彼女を結ぶただ唯一の接点。
それはこの桜の木しかないから。




だけど…

彼女に会うことはできなかった。

何日か通ったけど、一度も。




きっと会えると思って粘ってたけど、さすがにちょっと落ち込む。

もう、会えないのだろうか?


せめて、もう一度だけ。

なあ、この胸の高鳴る気持ちを、確かめさせて?















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