愛すべき彼女達 ~十人十色~
「これ飲んで待ってるから、ウチで一緒にご飯食べよう!
洋ちゃんの好きなもの作るよ!!」

洋ちゃんとは、私の彼氏。

幼稚園の実習で、この町に来たとき

訪れたパン屋のオーナー兼コックさん。

子供に『メチャ美味しいよ!』と薦められてハマってしまったの。

就職が始まるまで、アルバイトさせてもらっていたんだ!

実は、このガタガタ聞こえる民家を紹介してくれた人でもあるの。

親戚のお婆さんが、家族と一緒に住むために貸し出すことになったみたい。

「あぁ、悪い!
今日は、もう1つの仕事が入ってるから遅くなるんだ。
なんだったら、ウチのオバサンと一緒に食べる?
俺のベットで寝て良いから。」って。

洋ちゃんは、商店街でパン屋をしてるんだけど。

路地を入ったところにある喫茶店のオーナーと

夜に営業してるbarのオーナーの二人と一緒に、探偵をしている。

今日も今から、探偵の仕事をするみたい。

「……………そっかぁ………………。
………………分かった。
大丈夫だよ!」

ちょっと強がって、言ってみる。

下に弟と妹がいるお姉ちゃんだから

ついつい我慢するクセがついてるんだ。

ポンポンと頭を叩いて

「ごめんね。」って言われたら。

笑顔で「行ってらっしゃい」って言っちゃうよね。

あぁ~あ。

今夜も一人なんだぁ~

ズルして、お弁当買って帰ろうかな。


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