愛すべき彼女達 ~十人十色~
彩達が帰って、今はコウと二人でまったりしている。

二人の出現で、照れくささが薄れてしまったからか

膝に抱き上げられても恥ずかしくなくなった。

たぶん、自分だけが経験してなかったと思っていたのに……

実は彩もだったんだって分かったから。




汚れてると思って、苦しんだ時もあった。

人とは違うと、距離を取ったことも。

でも…………幼稚園で仲間に逢って。

大切な人と一緒になって………。

少しだけど、自分が好きになってきている。

それでも………

自分だけがダメな人間じゃないのかと、不安に思うこともあり

不安定な日もあるけれど。

さっきみたいに、彩もまだ経験してなくて

洋ちゃんを待たせてると聞くと

自分だけじゃないのかな?と………ちょっと楽になる。

せっかく掴んだ幸せ。

焦ることもあるけど………

大切に過ごして………

永く………ずっと………一緒に居たい。

「コウ。」

向き合うように座り直して抱きつくと。

一瞬、オヤッ?っと驚いた顔をした後。

ソッと優しく抱きしめてくれた。

この腕があればきっと…………

私はずっと幸せでいられる。
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