愛すべき彼女達 ~十人十色~
落ち着いた私に

「送るよ。」と申し出てくれた彼。

下心?と疑ったのに。

家の近くまで行くと、さっさと下ろして去って行った。

えっ!?

ホントに、送るだけ??

これには私も、びっくり!

自慢じゃないけど………

顔だけは良い!って言われてただけあって

学生時代から、ずっとモテてきてたの。

まぁ性格がキツイから、離れていくのも早いんだけどね…………。

さりげなく優しくて………大人な彼は、私の周りにはいない人で。

それからは、足しげく喫茶店に通ったの。

途中、圭哉兄の弟が『ささ』という愛称で呼ばれていると知り

『咲々』という愛称に、トラウマがあった私は

パニックを起こしてしまったけど……。

これも圭哉兄のお陰で、克服出来たんだ。

恋とは違う人との関わりに、戸惑うこともあるけど。

絶対的な安心を、寄せることの出来る存在は

私をとても、豊かにしてくれる。
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