愛すべき彼女達 ~十人十色~
大切な家族に囲まれて

大好きな人に手を引かれ

私は、これからの人生を歩めるみたい。

あの辛かった幼い日の私に…………

『頑張って生きてれば、幸せな時間が待ってるよ!』と教えてあげたい。

こんな幸せで良いのかな?




「寧々、昨日の分まで楽しむぞ!」

彰人君の腕に掴まると

「これからは、こうな!」と言って、恋人繋ぎをしてくれた。

彰人君が彼氏。

まだ信じられないけど………

いつかこの隣の席が、当たり前になるのかな?

「ねぇ、彰人君。
後ろの車が、ずっとついてきてるよ。」

ホテルを出て、次の目的地まで二人で車を走らせていると。

パパの車が、ついてきてる。

チッ!

彰人君の舌打ちを聞いていたら

パパが呼んでる姿が見える。

「呼んでるよ。」

大きなため息の後車を停めて、パパの所に近づいていく彰人君。

忘れ物かな??

じっと眺めていたら

車の中にまで音が聞こえそうなくらい、思いっきり叩かれた。

キャッ!!彰人君?!

叩かれた彰人君を心配して飛び出すと

頬を押さえて

「大丈夫。
これで寧々は、俺のだ。」って。

パパと洋兄と彰人君の間で、どんな会話がなされたのか分からないけど……。

たぶん私の事だよね。
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