悔しいけど好き
「自分に自信はなくても私を正しく見てくれる正木さんを信じてみようって思ったの。それと同時にずっとそばにいたいと思った。でも…、運命の相手かどうかは人生終わってみないとわからないじゃない?」

「へ?」

素敵な話が急にガラリと変わった気がした。

「正木さんが最後の女なんて言ってもやっぱりこの先どうなるかわからないじゃない。それでも結婚したいと思ったのはやっぱりそばにいたいから。今はそれでいいと思ってる。愛してるからこそ別れが怖いのは誰でも思うものだけど、そうなったら最初は辛いけどきっと時間が解決してくれるものでしょう?」

「え?え?」

にこりと笑う美玖さんは意外にも冷静に現実を受け止め、そうなった時にはそうなった時だとあっけらかんと言う。

「人間は強く出来てるんだから何も心配いらないわ。凪ちゃんだっていい女なんだからこの先素敵な男性との出逢いがあるかもしれないじゃない?」

「そ、そんなことはないかと…」

饒舌に語る美玖さんに呆気にとられてしまう。いつものふわふわで夢見がちな美玖さんじゃない!
きびきびとした話し方に目を丸くするばかりだ。

「もう!ほんとに凪ちゃんこそ自己評価低すぎ!神城くんなんて引けもとらないくらい凪ちゃんはモテモテのいい女なのよ!それでも凪ちゃんは神城くんがいいんでしょ?」

もう圧倒されてこくこくと頷くだけしか出来ない私。
美玖さんってこんなに押しが強くて現実的だったんだ。
知らなかった~。
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