恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
「大人ってね。いろいろな感情があってね。ややこしいのよ。」

「ふうん。」

わかんねー。と思う。
俺にとっては…杏しかいねぇ。

「けどまだわかんないわよね。碧斗は…杏ちゃん一筋だからね。」

「えっ…まぁそうだな。」

「わたしと似てる。好きになったら一直線なところとか。」

「俺は、浮気はしねぇぞ。」

「浮気じゃないわよ。失礼ね。2人とも大切な人。それだけよ。」

「碧斗。わかってる?これから一緒に住むわけだから…ちゃんと節度はわきまえなさい。2人の関係がだらけてしまったら…ダメよ。」

うっ…。
痛いとこ…つく。

って言っても…
そんなこという前に、杏との関係が何も進展しないのをなんとかしないといけないんだけど…。

「わかってるよ。そんなん。」

ぶっとむくれて言ったら、母さんが笑った。

「ま、碧斗なら大丈夫か。心配してないから。母さん。」

「あたりまえだ。」


あーほんとに…そろそろなんとかしないといけない。
杏との関係を…

このままじゃぁ…ほんとのきょうだいになっちまう。

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