恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
キスなんて…

キスなんて…

そりゃあアメリカ育ちの京太郎にしたらスキンシップのうちなのかもしれないけど…わたしは違うよ。

「もう…瀬田さんとこも…行かない…」

わたしはそれだけ言うと、振り返らずその場所を後にした。

信じられない…

思い出せば…碧斗にキスされたとき…
碧斗はふざけてやったってことはわかってても…
こんなに嫌悪感がなかった…

きっと…あのときすでに…潜在意識の中では、碧斗を…求めてたんだ…。


碧斗…
会いたい…

仲上さんと…付き合ってるとしても…碧斗に抱きしめてほしい…

そして、この嫌悪感を忘れさせてほしい…

一心不乱に走った。
無我夢中で…

それで…必死で走って帰ったら…

そしたら…
駅を下りたとこで…碧斗が…いた。

< 232 / 255 >

この作品をシェア

pagetop