偽恋
また彼の手が服に伸びてくる。

「真田さん。さすがに・・・。」

私の話を遮るかのようにキスをする。

こんな関係でいいの?

なんで・・・私なの?

エスカレートする彼の行動に頭がついていかなくなった。

もう・・・やだ。

「紗南ちゃん。」

彼に名前を呼ばれる。

いつも通りの優しい彼の声

「可愛い。スッゲー可愛い。」

初めて言われた言葉だった。


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