大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます？！【完】

　私も、といつも通勤用にしている黒の大きめのハンドバッグから、悠真がいつも買っているブランドのちいさな紙袋を出す。


「はい。気に入ってくれるといいんだけど……」

「なになに？」


　ウキウキとした表情で、悠真は袋から箱を取り出す。ラッピングを外し、ベルベット地の小箱を開けた悠真は顔を輝かせた。


「カフリンクスか！」

「うん。シンプルなのにしてみたから、普段使いしやすいかなって」


　シルバー基調の長方形のカフリンクスに、ブランドロゴと小さなダイヤモンドが埋め込まれている。

　華美すぎなくて、ちょっとキラっとする程度。ビジネスシーンでも使えそうな物を選んだ。


「ああ。シンプルでかっこいいな、これ。すごい嬉しいよ。どう？」


　彼は早速台座から外して、ワイシャツの袖に付ける。ダークネイビーのスーツとシルバーのカフリンクスの組み合わせがよく似合っていた。


「かっこいい」

「ありがとう。やっぱり美咲のセンスは良いね」