殺人鬼と女子高生1
バスに揺られながら、ぼーっとしている。
眠気がまだ覚めない

すると、目覚ましのアラームのように扉の開く音が聞こえた。
「あ、ここだ」
私は急いでバスを降りた。




学校が終わり、あるカフェに向かっていた。そのカフェは、学校から家までの道のりにある。

(あ....今日はいる…)

私は少し足を止めて、ガラス張りの窓から眺めていた。
そこには、30代くらいの男性。

綺麗な二重と、すらっとした高い鼻、薄くて形のいい唇。
とても整っている顔をしているのに、身なりはあまり気にしていないような、剃っていない髭と、首まである、大きめの草色のアウター

何故か、その男性に一目惚れをしてしまったのだ

その男性は、不定期に現れ、頼むのは毎回珈琲のみだった。

(よし!今日はアタックするぞ…!!)

「カランカラン」
「いらっしゃいませ〜」

私は、不自然にならないように男性の近くの席に座った。

今日の作戦は、消しゴムを落とす事…!
(完璧……!!!)
私はさっさと机に教材を広げ、消しゴムを手に取った。
ふぅ……と息を吐いて、低めに転がした。

すると、その消しゴムは男性の大きな靴の傍に見事に転がって行った。
(やった…!!!)
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