歌舞伎町ボーイズ
 いつもはこんな物、滅多に口にしない。


 歌舞伎町のホストが食べる代物じゃないからだ。


 考えてみれば、食事など、まるでいい加減である。


 栄養のバランスなど、ほとんど考えず、贅沢な物ばかり食べる。


 毎日、修羅場を味わう人間にとって、食ぐらいは贅を尽くしたいのだ。


 これは必然である。


 もちろん、酒だって、本来なら飲まない方がいいのだが、仕事上、どうしても口にせざるを得ない。


 客は皆、アルコールに強い。


 ウーロン茶などで、誤魔化すことも多々ある。


 とにかく、日常というのは、ハチャメチャだった。


 この街にいれば、自ずとそうなる。


 いろいろあって、繁華街は回り続けていた。

 
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