歌舞伎町ボーイズ
 更衣室に行き、着替える。


 確かに、上下ともスーツを着こなせば、様になった。


 深呼吸して、店のフロアへと行く。


 コウジもいた。


「ケン、おはよう」


「ああ、おはよう。……疲れてるだろ?」


「まあな。慣れてるけど……」


「お前、ネット上で暴れ過ぎるなよ」


「うん。歯止め、利かなくなることもあるけど……」


「だから、怖いんだよ。警察に世話になっちゃ、シャレになんねえぞ!」


「ああ。気を付けるよ」


 コウジが軽く息をついて、まっすぐに前を見据えた。


 スマホは仕舞い込んでいる。
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