歌舞伎町ボーイズ

第５５章

　　　　　５５
　２０１９年１１月４日午後６時５３分。


　酒のボトルが早々と空き始めた。


　客は次から次に、頼み続ける。


　この街での商売など、実際やりたい放題だ。


　高い金をもらう以上、表面上は、しっかりと働いていた。


　ただ、歌舞伎町など、所詮、いい加減である。


　もちろん、難しいことはあるのだ。


　一筋縄じゃ行かないこともあった。


　正直な話、仕事も程々なのである。


　ずっと追われ続けるにしても、ある意味、どこかしらでは切り上げるのだ。


　新宿の力学も、複雑だった。


　果てはない。