歌舞伎町ボーイズ
 普通だった。


 高度なストレス社会で、そういった病人が出ても、おかしくないのだ。


 実家から逃げただけで、別に迷惑が掛かったとは思ってない。


 いいのだ。


 完全に捨てているのだし……。


 未練はないのである。 


 それに元々、親とは仲が悪かった。


 クズのように扱われて、生きた心地がしなかったのだ。


 そんな連中と、何で手を結ぶ必要があるだろう?


 最初から、仲良くないのだから、決裂しかないのである。


 いいと思っていた。


 ユキやコウジと一緒に、地元を捨てたのだ。


 新宿で遊び歩いているうちに、ホスト業を斡旋されて、この世界に入った。
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