歌舞伎町ボーイズ
 神経を遣う。


 絶えない気疲れなどが、結局は店を去っていく理由なのだろう。


 接客は苦にならないのだが、正直、疲れていた。


 眠る時間も6時間ぐらいで短い。


 慢性的に疲労がある。


 ユキもマックでバイトしていて、きついと思う。


 裏方でも、気を遣うだろう。


 なるだけ電話やラインなどをしていた。


 俺にとって、彼女は大切な人間だ。


 午前4時。
 

 クラープは店仕舞いし、俺もコウジも着替えて、店外へと歩き出す。


 冬の歌舞伎町は寒い。


 通りにはスーツを着た新宿署の刑事が、数名散らばっている。
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