お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「それでなんで俺のとこ来てんの?」
「暁生ならわたしのこと理解してくれると思って。昔から何かあると助けてくれてたじゃん?」
"昔から"
これを聞いて、一気に気持ちが底まで落ちた。
わたしが知らない暁生先輩を、
菜津さんは知ってる。
それを思い知らされたような気がして、
心臓をギュッと握り潰されたみたいな……苦しい。
同時に、さっき先輩がわたしに言っていたことがすべて嘘に見えてきてしまう。
菜津さんっていう綺麗な人がいるくせに、わたしに甘いこと言って触れて。
「わたしには暁生しかいないの。わかってよ」
「……もー、それ聞き飽きたんだけど」
「だから〜、しばらく暁生の部屋に泊めて?いま一人暮らししてるでしょ?」
「いや、無理だし……」
なんでか、若干気まずそうにわたしを見る暁生先輩。