Dangerous boy
高藤部長からの返事が来たのは、その時だった。

【こちらこそ、楽しい時間を有難う。】

シンプルな返事。

でも楽しい時間と言う言葉を使う部長は、私の事を本当に好きになってくれたんだなと思った。


その上に、新しいLineの仲間。

『宮島尚太』と書いてあって、アイコンに使われている写真は、友達に撮って貰っただろう、笑顔のモノだった。

普通だったら、何だこの店員だと怒る。

勝手に、人のスマホ操作するなんてって。

でも今の私は、その感情に反する。

ただただ嬉しさだけが、私を支配していた。


私は尚太君に、Lineの招待状を送った。

部屋着に着替えても、その登録はなされていないようだ。

そうだよね、まだ仕事中だもん。

半ばがっかりして、ベッドにダイブした。


ビトウィーン・ザ・シーツ

そんなカクテルを作る尚太君は、きっと女に困っていない。

ましてや、こんな目立たない女、尚太君は相手にはしない。
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