Dangerous boy
なのに、こんなにも嬉しくなるなんて。

【うん。近いうちに行くね。】

【待ってる。】

そこで尚太君とのLineは、終わった。


そして私は、濡れた髪を乾かす為、ドライヤーがある洗面台に向かった。

バスタオルで、もう一度だけ軽く髪を拭く。


そして思う。

高藤部長とは、1度のやりとりで終わったのに、尚太君とはまるで今、彼と電話で話しているようだった。

楽しかった。

誰かとSNSで繋がって、こんなに楽しいと思えたのは、初めてかもしれない。

私は最後に、バスタオルで頭をグシャグシャにした。


何を考えているんだろう。

私を好きになってくれた、高藤部長を差し置いて。

今、考えるべきは部長の事じゃないか。

告白してくれた夜くらい、その人の事を考えなよ。

自分で自分を叱る。


そうだよ。

高藤部長は、私の足りないところも補ってくれる。

そんな部長の事、私は支えなきゃ。


私はドライヤーで、髪を乾かし始めた。
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