愛というもの～哀しみの中で～
１月からバイトを辞めて、横田先生から紹介された老人ホームで研修という形で働き始めた。
バイトより収入は減ったけど、３月までに実習も終わり、ヘルパー２級の資格ももらえた。
そして、私の職場と大吾の職場の中間地点くらいに新しく部屋を借りた。
１LDKで、リビングと寝室があり今までに比べるとすごく広かった。
寝室には大吾が奮発してダブルベッドを買ってくれた。
もう机をよけて布団を敷かなくてもいいんだ。すごい！
寝室は植物の刺繍がしてあるきれいな緑のカーテンを付けた。
リビングのカーテンは白に近いベージュで無地にした。リビングから出られるベランダもあり、そこに洗濯物も干せる。
全てが新鮮だった。そして、こんな贅沢な部屋で贅沢に生活していいのかなって罰が当たりそうで怖い。

キッチンもコンロが２口あり、広かった。
そして、由実ちゃんと昌くんから引っ越し祝いにコーヒーメーカーをプレゼントされた。
腰の高さの食器棚を買ったからその上に置いた。
私たちは由実ちゃんの好きそうなホーローのお鍋をプレゼントした。
二人でおそろいのお茶わんや食器などいろいろ揃えた。
買い物に行くのもすごく楽しくて、付き合ってもうすぐ４年になろうとしているのに最近やっとデートみたいなことをしている。

たまたまだったけど、由実ちゃんたちの家と私たちの家は徒歩圏内でご近所さんになった。
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