再びあなたを愛することが許されるのなら

厨房から「亜崎、今日少し混んでるから頼むな」と声をかけられた。
「はい」と返事をし、ホールの方を見てみると、すでにほとんどの席が埋まっている状態だった。

こりゃ、今日は忙しくなりそうだ。
暇なときは本当に暇だ。アイドルタイムという時間帯にシフトに入ると、ほとんど何もすることがない状態だ。かえってそっちの方が時間の進みが遅くて苦痛に感じることもある。

同じホールのメンバーは、小走り状態に客席を何度も往復していた。
まずは、お客様が帰られた後のテーブルの片付けから入った。食器を厨房の洗い場に持って行き、厨房から出来た料理を指定のテーブルに持って行く。
ここは、カフェスタイルをとっているが、夜はディナーとして楽しめる料理も提供している。このディナーが意外と人気があるのだ。
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