幼なじみの不器用な愛情
華が明かりのまぶしさに目を開けると目の前には机に向かって何やら作っている隆弘がいた。
「なに作ってるの?」
華を連れて自分のアパートに来た隆弘は華が眠ってからベッドを抜け出して仕事の準備をしていた。
「起こしちゃったか?」
「うんん。」
華が自分の体に毛布を巻き付けて隆弘の隣に立つ。
「おいで。」
隆弘はぐいっと華の腰を抱き寄せて自分の膝の上に乗せた。
「明日図工の授業があって、これ作るんだ。教科書にも見本が載ってるんだけどさ、もっとでっかいのを作ってほしくてさ。」
「お菓子の空き箱?」
「そう。あ、食べたいのあったら食べていいぞ?」
華が隆弘に言われてダイニングテーブルを見るとそこには大量の外装の箱から出したお菓子が積み上げられていた。
「お菓子の空き箱で何を作るの?」
「ロボットとか想像する物なら何でもいいんだ。」
「隆弘は家か。」
「そう。」
隆弘は昔から器用だ。お菓子の空き箱を使って大きな家を作っていた。
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