幼なじみの不器用な愛情
「心配したのよ？隆弘なんていいから、せめておばさんに頼ってほしかったわ。ずっとずっと会いたかった。」
隆弘の母も涙ぐんでいることが声で伝わる。
「大変だったわね。」
熱いくらいの手で華の背中を優しくさする隆弘の母に華は自分の母が生きていたらこんなぬくもりを感じていたかもしれないと思った。
もう、忘れてしまった母のぬくもりを思い出せそうで華はしばらく隆弘の母に甘えて手を放せなかった。

「華ちゃん、きれいになったわね。」
「そんな・・・」
少しして華の体調が落ち着き、3人はリビングに座り話をしていた。
隆弘の母は華と息子のためにとカレーを作ってくれていて、3人でカレーも食べた。

「華ちゃん、アイスクリーム食べない？おいしいアイスクリームあるのよ。隆弘持ってきて。」
「なんで俺？」
「あんた暇でしょ？私は華ちゃんと話したいことがたくさんあるの。」
母に言われて隆弘は仕方なくキッチンへ向かった。
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