いつも、ずっと。
あのダブルデートだ。

あれ以来、明日美との関係が崩れてしまった。

『明日美のこと本当に好きなの!?明日美から聞いたよ、御子柴くんと……まだだって』

青柳さんから話があると、車の中で二人きりの時に言われた。

"まだ"というのは、いわゆる体の関係のことだろう。

まさか他人からそんなデリケートな部分を指摘されるとは思わなかった。

まあ女同士、親友同士ならぶっちゃけた話もするのかもしれないが。

下手に明日美を貶めることも言えないし、不本意ながらも俺の人生プランを明かすしかなかった。

しかしその事を逆手に取り、自分に協力しろと言い出した彼女。

さもないと俺の人生プランを明日美にバラすと脅して。

出会ってから十五年、ずっと俺は明日美のことが好きだ。

俺のこの想いを告げる時は決めているが、それはもう少し先の話。

俺たちより先に、田代先輩と青柳さんをなんとかしなければ。

あっちが上手くいってくれないと、こっちも困るんだ。

そういえば、あの時もそうだった。

明日美と付き合うことになった高一の秋のこと。

例えフリだとしても、明日美と付き合うつもりなんてなかったのに……。

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