君は僕の中に。

「なーに?」

俯いた僕の顔を覗き込む君。

「なんでもない」
「…そっか」

君が僕のそばにいることは知っている。
ずっと僕を守ってくれていることだって。

でもね、どんなに願っても、どんなに努力しても、もう…かえってはこないんだよ。
君も、時間も。

手を伸ばしたって、君に触れることはできなくて。
もしかしたら、
聞こえてくる声は、僕の中の君なのかもしれない。

つまり、幻の声。
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