絶対的Beast
「早瀬くーん! ファイトー!!」

「きゃー!! 依織くんかっこいいー!!」

──────────依織先輩の勇姿を間近で見れるから。

まだ依織先輩が走ってるわけじゃないのに、入場するだけで応援席の女子は大盛り上がり……。

『よーい──────────』

ーパアァァン!!

私は早速始まった1500m走に目もくれず、トラックの中で走者を応援する依織先輩を見つめた。

依織先輩……ハチマキ姿もカッコイイ……。

他の人が走ってるにもかかわらず、依織先輩にばかり目がいってしまう現金な私。

……依織先輩が出る種目は、今から走る1500m走とパフォーマンス、応援合戦、それとクラス対抗のリレー。

体育祭の練習は、女子全員か1年生でしかなかったし、放課後の部活の時間も結構削られていた。
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