愛していたのは、人間じゃない君だった
…私は、また昔の夢を?

椅子に座りながら、本を読んでいたのにうたた寝なんて使用人失格だ。

あれ…、愛様が何処にもいない…?

「愛様!何処にいるのですか!?」

私は大きな声で屋敷中を探し回った。

しかし、愛様の声はなく、俺は焦り走り出した。

「愛様ー!……愛ー!何処にいるー!」

「こ、ここだよ。ユキト…。」

俺はその声に耳を傾けて、声のする方へ全力疾走した。

もし、愛に何かあったら俺は……!!

「愛!」

俺は、木を見上げると愛がいた。

降りられなくて、今にも落ちそうだった。

「愛!飛ぶ降りろ!」

「!?…こんな高いところから、飛び降りられないよ。」

そう言い、愛は震えだすと

「俺がちゃんと受け止めてやる!だから、俺を信じろ!愛!!」

俺は、愛を真っ直ぐ見て両手を宙に広げた。
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