氷点下できみを焦がしたい




「……羽瑠ちゃん、いいんだよ。
好きなら好きで、いいよ。

莉緒だってずっとこのまま永遠を繋ぎ止められるなんて思ってない。俺もいつかは大人になってほしいと思ってる」



「……これからどうするかは、分からないけど。永遠くんにとって1番大切なのは莉緒ちゃんなんでしょ。それが答えだよ」




大丈夫、戻れる。
永遠くんに憧れていただけの私に。


きっと簡単だ。だってほんの短い間の話だもん。


永遠くんは王子様で。裏の顔なんてなくて、あのキラキラした笑顔がそのままで。


私は永遠くんの本当の顔なんて知らない。
永遠くんの本当の優しさなんて知らない。

永遠くんのいいところなんて、ひとつもしらない。



……大丈夫、できるよね。


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