身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
クスクスと笑いながら私に問いかける悠人さんを、そっと振り返る。

「起きてたんですか?」

「今、起きた。そしたら礼華が何かモゾモゾしてるからどうしたのかなって?」
下着を探していたことなど、わかっているだろう悠人さんの言葉に、私は拗ねたように悠人さんから視線を逸らす。

「イジワル」

初めて抱き合った日の朝は甘やかしてくれてもいいのに。そんな思いで見つけた下着に手を伸ばす。
「ダメ」
後ろから抱きしめられて、耳元で甘く低い声でささやかれる。

「え?」
振り返った私は、そのまま唇をふさがれまたベッドへと戻された。

「拗ねたのは礼華じゃなくて俺の方だよ。先に起きるなんて許さない。やっと礼華が俺のものになったのに」
同じことを思っていたのが嬉しくて、私はギュッと悠人さんに抱きつく。

「好き」
急に言いたくなった私は、悠人さんに微笑んだ。

「まったく礼華って……」
初めて見た悠人さんの赤く染まった顔に、驚いていて私はジッと悠人さんを見つめると、悠人さんは大きなため息をついた。

「体きついかなって我慢してたのに。もうこれは礼華が悪い」
「え?どうしてですか?」
私の問いかけはもちろん無かったものにされ、宣言通り、私はもう一度甘い時間を過ごすことになった。

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