身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
「ふざけないでください!」
そんな自分を隠すように、そう叫ぶと私は大村さんから視線を外した。


大村さんのマンションは想像よりさらにすごかった。
以前は外観しか見ていなかったが、部屋の中はそれをはるかに超える豪華さだった。
泊っていけばいいというように、ゲストルームも何部屋もあり、アメニティもすべて揃えられていて、必要最低限だけ買えばいいと言われた理由がわかった。

「すごい……」
呟くように言った私をバスルームに案内すると、バスタブに湯を張ってくれる。

「すぐにお湯がたまると思うから、先に入って。着替えは…さすがにないから、俺のスエットで我慢して」
「いえ、今着ているのを……」
大村さんの服を着るなどできる訳がないと思い、私は言葉を発したが、小さくため息を付かれて言葉を止めた。
< 42 / 183 >

この作品をシェア

pagetop