見ツケテ…
《恵梨佳:知樹はあたしたち4人の中で一番館下先生に近い存在だよね。最近なにか変った様子はなかった?》


《知樹:よくわからない……。だけど、今までの出来事を総合して考えてみたら、池の人物は女性で、館下先生と特別な関係にあったって考えるのが自然だよな》


あたしは先生のネックレスを思い出していた。


男性と女性がオソロイの指輪を持つということは、恋人や夫婦といった関係であったも不思議じゃなかった。


《恵梨佳:あたしもそう思う。だけど先生は新婚さんなんだよね?》


《知樹:うん。だから、もしかして不倫関係とか、そういうのだったのかなって……》


それなら頷く事ができた。


知樹からすればすごくショックなことかもしれないが、館下先生は女性関係にルーズだったのだろう。


そしてもう1つ気になっていることがある。


《恵梨佳:池の人物と館下先生は不倫関係にあった。そして、あの池には赤ん坊の霊もいるってことは……》


そこまで打ち込んで、送信した。


きっと、知樹ももう気が付いていることだろう。
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