毒薬にキス



きっと、毒薬なのだ。

私は彼のことを考えると、嫌気がさすし、黒い渦が心にできてしまう。



きっと、彼だって同じ。

いつも、キスの後に唇を覆う、てのひら。少し震えている。



不安に苛まれ、不安を育みながら、付き合っている。



毒薬のきみにキスをするのは、好奇心からなのか、死を望むからなのか。


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