黒桜蝶〜夜桜に蝶が舞う時、私は恋をする〜


…そう、この人たちも。


「…女がケンカとか。どうかしてんじゃねぇの?」


「ははっ!女が男に勝てると思ってんだろ!」


倉庫に向かっていると、いつの間にか男たちに囲まれていた。


いや、後を付いてきていたのは知っていた。


撒こうと思えば撒けた。


だけどそれをすると、あとあとめんどくさいことになるから。


前回撒いたら、次の日これでもかってくらいしつこく付いてこられたし。


それに、女で族に入っているとイジメられるのはすでに日課と化してるしね。


もう慣れてしまった。


いろんな噂を流されて、学校でもイジメられて。


居場所だと思っていた倉庫でも、何を吹き込まれたのか、いつの日かみんな避けるようになった。


まぁ、さっきみたいな急ぎの時は普通にくるんだけど。
















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