契約結婚の陰に隠された真実の愛〜言葉に出来ない気持ち〜
彼は私の告白に動揺していた。

 (亜実は俺を好きってことか?)

彼は部屋のドアをノックした。

「亜実、入るぞ」

私は涙が溢れて止まらなかった、彼に対して責めたこと、彼が彼女さんとキスして嫌だったこと、彼が自分を愛していないこと、全てが嫌だった。

彼は泣いてる私を抱きしめた、そしてキスをしようとした。
私は顔を背けて彼のキスを拒んだ。

大好きなのに彼とキスしたいのに、何故か拒んだ自分で自分の気持ちがわからなくなった。
そして私は彼に対して言ってはいけない事を口走った。

「私は彼女さんの代わりですか?愛してもいないのに抱きしめたり、キスしたり・・・」

 (そんなわけないだろう、愛しているのは亜実だ抱きしめたり、キスしたりは亜実を愛おしいからだ)

彼は心の中で叫んだ、でもどうしても言葉に出来ない、自分の気持ちを言葉にしたら、全てが消えてしまうような気がした、以前のように・・・

「否定しないんですね、私と離婚してください、そして彼女さんと結婚してください、彼女はそれを望んでいます」

「お前とは離婚はしないと言ったはずだ」

「彼女さんのことはどうするんですか」

「どうもしない、終わった事だ」

「では何故私を抱くんですか、好きでもないのに」

「契約だ」(愛しているからに決まってるだろ)

私は彼の本当の気持ちに気づけなかった、こんなに愛してくれている彼の本当の気持ちに・・・










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