ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方



「いらっしゃいませ~ドレス、お探しです?」

やや甲高い声の女性店員があたし達の元へ駆け寄ってきた。


「いつごろ、お式を挙げられる予定です?」


いきなりの店員さんからの質問。
そんなこと、あたしもまだ知らないし。
あたしを連れてきたはずの入江先生も店員さんのいきなりに驚いたのか黙ったまま。


「あら~お客様なら・・・・ノースリーブタイプのドレスがお似合いかも。まだ入荷したばかりで未使用なんですよ。」

こっちも戸惑いもなんのその。
勝手にドレスを勧めてくるぐらいノリノリの女性店員さん。



つい、あたしまで

『えっ、そうですか~』

そのノリに応えてしまった。




「ですよね・・・・ご主人様ぁ~」

まだ結婚していないのに、女性店員さんによってご主人様にされた入江先生は明らかに苦笑いを浮かべている。


ご主人様か~

美咲がこの事実を知ったら驚くだろうな~
あたし自身も驚いてるもん


だって
入江先生とは付き合っていたわけでもないのに
突然、結婚だなんて・・・

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