三年後に君がいることを俺は願う
二回目の勉強会も行けなかった………。
最後は行けるのかな?

「………ん、小鳥………」

私の名前をお母さんが呼んだ。
その声はかすれていた。
かすれていたけどどこか暖かくて優しくて………、思い出しちゃうだ。

『小鳥!』

私の大好きな人のことを………。
未来は………今、どうしてる?
元気?
私のことを忘れていてくれると嬉しいな。
………そう思っているのに、忘れないで欲しいと思う私がいる。

「小鳥………っ!!」

私が起きていることに気がついた母が勢いよく私の名前を呼んだ。
そして涙を流していた。

「お母さ………」

私はお母さんの涙を見て思った。
どうしたらいいのかな。
私がどうしたらこうならなくてすむ?
考えなきゃ………。
じゃないとお母さんが苦しむだけ。

「お母さん………」

これしかない。
それにこの決断が………私にとっても一番いい。

「私、入院する。それで………この街から離れたい!」

私が入院したらお母さんは病院に来るだけだいい。
私が倒れる心配なんてない。
それにこの街から離れれば未来や皆にも会わなくてすむ。
だから離れて違う街で入院していたい。

「小鳥………、入院とか違う街でって………皆と離れるってことになるのよ?」

「うん。それをわかって言ってるの」

一刻もはやくこの街からでたい。
未来に私のことを忘れてもらうために。
この方法しかない。
結局逃げることを選ぶしかなかった。

「………小鳥、本気にいいの?」

「………うん」
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