死者の闇〜最期のメッセージ〜
「揉めているような電話?」

「はい。主人の携帯に電話がかかってきて、主人は自室にこもって電話をしていました。その時に、「ふざけるな!」という声が聞こえてきたんです」

「それが何度かあったんですか?」

「……はい。まさか、あんなことになるなんて……」

村松かけるの妻は涙をこぼす。藍はハンカチを差し出し、大河に如月刑事に電話をするように言う。大河はすぐに如月刑事に電話をかけてくれた。

「えっと……霧島さんに代わります」

大河はすぐに藍にスマホを渡す。どうやら如月刑事は不機嫌だったようで、「怖っ」と呟いていた。

「もしもし。今、大丈夫?」

「ああ。聞き込みをしているが、今のところあまりこれといった情報がない」

如月刑事は悔しげに言う。藍は、「いい情報が入ったの。進展するかもしれないわ」と村松かけるの妻から聞いた話を如月刑事に言う。

「それは、本当なのか!?」

「ええ」

「ありがとう。調べてみる」
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