アンティーク

玲奈さんは「え?」と言いながら、俺の顔を見る。

「そんなの、関係ないです。私は、レオくんのおかげで色々変わることができたんです。音楽とか美術とか、そんなの関係ないです。私は、レオくんだから好きなんです」

その言葉が嬉しすぎて、俺は思わず彼女の身体を抱きしめた。

「レオくん」

一瞬驚いたような仕草をした玲奈さんだったか、すぐにその腕を俺の背中に回す。

抱きしめたそのまま、俺は「彼女になってください」と伝えた。

すると彼女は「はい」と明るい声で言った。









「将生、俺、玲奈さんと付き合うことになった」

次の日大学で、昼を食べながら将生に報告する。

「おお、よかったじゃん」

「反応薄っ」

「え、だって、なんとなく分かったたし。玲奈さんがレオのこと好きなの」

「え?」

「いや、気付いてないのは本人だけだろうなと」

俺はその事実に、気が抜けてしまう。

「言ってくれればよかったのに」

「いやいや、それはダメだろ。それにもし違った時のこと考えたら絶対言えない」

「まあ、そうだよね」

「とにかく、おめでとう」

「ありがとう」

将生はふっと笑って俺の顔を見た。
< 127 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop