アンティーク

「やっぱり将生も、…………心のどこかでは俺を外国人だと思っているんだろう?」

小学生の時、『日本人じゃないくせに』と言われた記憶が蘇ってくる。

フランスの血が入っているせいで、日本離れした顔は、小さい子どもにとっては排除の対象になる。

「きっと玲奈さんもそうだ」

そんなこと、微塵だって思ってない。

なのに、勝手に言葉が出てくる。

「レオ……?」

「俺は結局、2人とは別のところにいる」

それが嫌で愛想を浮かべて、なるべくみんなと同じ行動をして同じ表情をしていた。

それでも、『外国人』や『外人』と言われ続け、その度に俺はへらへらと笑ってやりの刺さった心を見ないふりをする。

そうしないとここでは生きてはいけないと、幼いながらに分かっていたからだ。

「俺は、2人の間には入れない」

「レオ、何言ってるんだよ」

そして中学に上がると、次は『かっこいいよね』と言って近寄ってくる人ばかりで、本当の俺の気持ちなんて誰も知ろうとしなかった。

内面を見てくれる人なんて、いなかった。

女子からそう言われるほどに、同級生の男子からは嫌われて裏では『外国人だからって調子に乗るなよ』と言われる。

俺は、『日本人』なのに。

れっきとした、みんなと同じ日本人なのに。
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