続・政略結婚は純愛のように
 隆之もそれ以上は何も言わない。
 冬の始まりに起こった諍いは、二人の間に小さなわだかまりとなって残り続けた。
 由梨の体調が良くなって、次の週がはじまるとお互いにまた忙しくなり、顔を合わせることが少なくなった。
 そのことに少しの安堵を覚えている自分に由梨は寂しさを感じる。
 なにもないように過ごしてはいるけれど、けしてあの夜にあった諍いは夢の中の出来事ではない。
 由梨は喉に小骨が刺さったような感じをもてあましていたがどうしようもなかった。
 これについては話し合って解決するという事柄でもないからだ。
 そうしているうちに季節は本格的な冬を迎えた。
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