君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


学校に着いたら本当に課題は溜まっていた。


引き出しの中に手を突っ込めば、まぁあるある・・・プリントの山。

笑えてくるレベル。



授業の内容がサッパリ分かんない・・・ってことは別になかった。


言うほど単元が進んでいるわけではなかったし、休み時間に死ぬ気で教科書を読めば大体理解出来る。


余計なことを考えなくて良くなったからなのか、頭の中はだいぶスッキリしているし。


それでもやっぱりノートの端に絵を描くクセは直んなくて、気付けば賑やかなノートに。



だいぶ長いあいだ休んでいたような気がするから、クラスの人からの反応は多少気になったけど、全くと言って良いほど何も無かった。


ただ、隣の席の人に



「彼女さんに付きっきりなんだと思ってた〜」



・・・って言われたけど。

この人確か、凜と妃菜とたまに話してた。



「・・・え、彼女って誰?」

「ん?凜ちゃん」

「付き合ってないから!」


真っ当に否定すれば、「そんな全力で否定しなくても良いのに〜」って・・・めちゃくちゃ他人事のように笑う。


まぁ実際他人事なんだろうけど。



・・・俺の隣の席、こんな人だったんだ。


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