君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


凜は凜らしく、暗い話は辞めにしよう。って、紙とペンを出して目の前に広げた。


「きぃくん、何描く?わたし、うさぎの日常シリーズ描こうと思ってたんだよね」

「・・・あ。俺、凜にいっぱい絵描いてきたから、あげる」

「本当!?・・・うれしいっ」


そんなふうに、俺の発言のひとつに目を輝かせて喜ぶのは、凜しか居ないよ。


凜と妃菜が学校に来なくなって、蒼と昂生はずっと心配していた。

妃菜からは "風邪を拗らせて入院してる" って連絡が来ていたけど、俺だけは分かっていた。

凜の心臓が悪いことを知っているのは、俺だけだったから。

妃菜にも聞いてみたけれど教えてくれなくて・・・本人に聞け、って言われてしまったから、今、こうして凜に聞いたんだ。

妃菜が途中で抜けたのは、俺が頼んだから。


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