幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「うーん……」

寝返りを打ったとき、手に何か当たった。

目を開けると横に玲音がいた。

驚いて玲音を横に退けた。

「………ってぇな」

まだ気づいてないようだ。

このままそっとベッドを出ようとした。

すると、腕をぐいっと引っ張られた。

「きゃっ」

玲音は無意識なのか、まだ起きない。

これは前と同じで自制が利いてないのでは?

「玲音!起きて、朝だよ!」

「……う……ん」

全然起きる気ないな。

「玲音、起きなさい!!」

思いっきり毛布を引っ張った。

「寒っ!」

玲音は寒さに驚いて起き上がった。

「何するんだよ!寝てたじゃねぇか」

「なんで私のベッドで寝てんのよ!」

「だって、ベッド一つしかねぇもん」

「え?」

急いで玲音の部屋に行った。

確かにベッドは無いようだった。
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