愛しい人〜二人を繋ぐリング〜【下】
秘密のデート




ざわざわ


ざわめく賑やかな東京の町…


あたしは、町中をずっと見ていた……


「酔うよ。」


隣から声が聞こえた。


見たことのない赤ブチ眼鏡にいつもより髪の毛がワックスによってツンツン。。

今日は、スーツじゃなくて私服…


かっこよすぎだよ……


「酔わない!」


あたしは、横目で大きな看板を見て言った。


「ま、いいよ。とにかく此処落ち着かないから行こ。」


先生に腕を引っ張られ店を出た。


「なんで東京なんか来たの?」


「ん?別にいいじゃん。」




なれない足取りで先生の後を追っていると、先生が振り返ってあたしの足元を見た。


つられてあたしも自分の履きなれてないヒールを見下ろした。。


「ヒール履いてくるバカいるか??」


「バカじゃないもん。お洒落だもん。」


あたしは、ポッペタを膨らませて先生を睨む。。


「お洒落でも普通ヒール履くか?」


先生の鈍感…


あたしがどう思ってなれないヒール履いてるか全然わかってない……




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