どうも、弟です。

「なっ…あんた、もう少し言い方ってものがあるでしょう!?」

「ミニカちゃんには言われたくないよう!!」


そう言い返すと、ミニカちゃんはひとつため息をついて、またバカにしたように鼻で笑った。


「雪は、渡さないから」

「……っ」


手や口元にをぎゅっと力が入る。

言い返せなかった。


…少し前の、私だったらきっと言い返せなかった。



「……っ私だって、渡さないよ……!!」



そう言葉にしただけで、すっと力が抜けていくのが分かる。


ああ、これが本当の私の気持ちなんだって、やっと全部受け止められた気がした。


「……ふん、望むところよ」



すみれ、私後悔しないように頑張るよ。


この文化祭が終わって、雪くんの受験が終わって、それで一段落ついたらそしたら……


この気持ち、伝えないと。


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