向かう先はおなじ

「お手洗い済ませて出ようか」

「そうですね～そうしましょう」



その間、俊はお会計を済ませてくれていた。



ーー上司だし、そのつもりだし～でも、奢っても

らってしまった。ーー



どこか気が引ける。

いや、むしろちょっとドキドキする私もいた。

何故なら、お手洗いの間に

お会計を済ませてくれていた紳士的な感じに。



「お会計済ませてくれてたんですか？？えー？？

私も払います！」



「いーよ、いーよ！誘ったの俺だし、3年の間に

ご飯も一緒に食べたことすらなかったし、最後く

らいよくない？」

「まっ、あっ、すみません。では遠慮なく。

ありがとうございます～ご馳走様でした。」