あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
「颯馬と杏ちゃんもねお互いに甘い香りがするっていうの。

それに…キスも甘いって」

そう言って少し後ろを向いた私の唇を陽翔がふさぐ。

「どう?」

優しく見つめる瞳に私は笑みを浮かべて

「ものすごく甘い…。

この甘さはたぶん…好きなひとにしか感じないよ…」

「俺にも甘い愛美をもっと味あわせて…」

ゆっくり押し倒されて私は陽翔に甘く食べられていく。

あの日我が儘を言ってねだった大翔とのキスは涙がまじったほろ苦い味がした。

深いキスもまるで甘くなくて…陽翔と交わしていた甘いキスとの違いをハッキリ感じて自分の気持ちを認識したのだ。


私の甘い彼は陽翔なんだって。

子供の頃から夢見ていた運命的な出会いは本当は初めてあった定期を拾った時にはじまっていた。

それに気が付かない鈍感な私だから神様は何度も何度も陽翔と出会わせてくれた。

ずいぶん時間がかかり彼を長い間待たせてしまった。

だから私はたくさんの愛を彼に与えよう。

甘く愛してくれる陽翔を私もたくさんの甘さでコーティングするのだ。

私たちの甘い生活は始まったばかり。

いつか私もパパがしてくれたように私たちの恋物語を子供に伝えよう。

大好きな陽翔との偶然な数々の再会の話を。

そして"恋に落ちる音"耳を済ませばきこえるからって。



   ー完ー
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