あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
「私本当は"あみ"じゃなくて愛に美しいで"まなみ"って言うの。

晒名愛美(さらしなまなみ)

K大学病院の救命救急に勤務しているドクター。

勤務は変則で忙しいから会う時間はあまりとれないかもしれない。

それに……

私…人との距離の取り方がよくわからなくて、遠いか近いかのどちらかしかできない。

だから…陽翔さんとはすごく近い距離感になると思うけどいいですか?」


「十分だよ。さんはいらない。
俺のことはハルか陽翔好きな方で呼んでほしい」

私は…前者を選んだ。
私にとっての"はると"は、今はまだやっぱり幼馴染みの"大翔"(はると)だから。

「ハル…これから宜しくお願いします」

目を合わせてにっこり微笑むと、ハルはぱっと目を反らせて片手で自分の顔を覆った。

その顔はほんのり赤くて

「可愛い過ぎて近い距離感って、俺の理性すぐにぶっ飛びそう…」

そう小さな声で呟きため息をついたハルを見て、颯馬は楽しそうに肩を揺らして笑っていた。


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